保健師学校の授業:たび猫の保健師学校の思い出

保健師学校の授業

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保健師学校は1年間である。授業はぎっしりつまっていた。私の入った学校の保健学科は、保健師の資格の他に養護教諭T種の資格もとれたのだ。養護教諭とは、いわゆる保健室の先生だ。養護教諭はT種とU種があり、私には違いがよくわからないが、就職にもお給料にもT種のほうが有利らしい。要するに、大学の教育学科を出て、養護教諭の資格を取る人と同じ資格が取れるらしいのだ。

 

その代わりT種の資格を取るには、教職の授業がびっしり入るのだ。妹が入った短大は、養護教諭U種の資格が取れる学校なので、教職の授業はない。教育実習も私たちは1ヶ月近くあったのにくらべ、妹たちは数日だけだった。

 

やはり、ただではおいしい資格はくれないらしい。入学当時、養護教諭にはまったく興味がなかった私は、「養護教諭の資格はいらないから、教職の授業受けたくない〜」などとごねたのであった(もちろん強制なので、選べない)。

 

私は入学して初めて知ったのだが、専門学校でこのように養護教諭T種の資格が取れる保健師学校は全国的にみてもとても少ないらしかった。だから養護教諭T種の資格がほしいために私たちの学校に入学してくる人も、けっこうな人数いたのだ。

 

こうして入学してみてわかったのだが、1年間の教育課程において、保健師になるための授業よりも、養護教諭のための授業のほうが多いのではないか、ということだった。妹の短大にくらべ、私の学校の授業は密度が濃かった。だから、保健師の資格だけ欲しい人は、保健師の資格だけ取れる学校に行ったほうが、楽かもしれない。

 

しかし、私のように最初はいやいやでも、教育実習に行って楽しい思いをすると、「やっぱり養護教諭もいいかも」などということになるので、なんとも言えない。人間、経験すると気が変わることもあるからだ。私は、1年間大変だったけど、養護教諭の資格も取れる学校に行って、結果的にとても良かったと思う。将来養護教諭になることはないかもしれないけど、あの経験は私の人生で、とても貴重なものになったから。

 

授業は、看護学校の時にくらべ、とても熱気に満ちていた。なぜかというと、みんなとてもやる気のある人ばかりであったからだ。保健師の学校までくるような人は、やる気がある人ばかりらしい。

 

それに、遠回り組の人に共通しているように思うが、いい年して学校に来ている人は、皆ほとんどが自分のお金で来ている。かつて私は大学は親のお金で行った。そうすると、授業などさぼってもなんとも思わなかったが、今回のように自分でお金を払っていると、授業をさぼるなんてもったいなくてできないのだ(人にお金を払ってもらっていても、きちんと授業を受ける偉い人もいるが私は違った)。人間、自分のお金がかかると、物事の取り組み方も変わるのだ。

 

こうして、やる気満々の雰囲気の中で授業は進んでいった。先生たちも一生懸命教えてくれた。授業中質問などもよく飛び交う、活気に満ち溢れた授業で、「学校とはこうでなきゃね」と言った感じだった。

 

ついでに、ありがたいことに、私たちの学校は、講師陣もものすごかった。よく先生が「都内でもこれだけの講師陣を集められるところは、この学校くらいだ」と言っていたくらい。外部からものすごい優秀な先生方を集めてきていたのだ。

 

専門学校なのにこれだけの講師陣を集められたのは、きっとこの学校の歴史の深さなどにもあるのだろう。この1年間で私は、たくさんの素晴らしい先生方から色々な影響を受けながら学んでいったのであった。

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